「婦人科に一緒に行く」だけでは足りないことがある
不妊治療はまず婦人科やレディースクリニックで始まることが多いですが、男性側の検査・治療は泌尿器科、特に男性不妊を専門とする泌尿器科(生殖医療専門の泌尿器科)が適しています。
婦人科でも精液検査は受けられますが、精索静脈瘤の触診や精巣の超音波検査、ホルモン精密検査などは泌尿器科の専門領域です。精液検査で異常が見つかった場合は、男性不妊専門の泌尿器科を受診することをお勧めします。
男性不妊専門クリニックの探し方
1. 学会認定施設から探す
- 日本生殖医学会認定の生殖医療専門医が在籍する施設(泌尿器科領域)
- 日本泌尿器科学会のウェブサイトで、男性不妊を扱う専門医を検索できる
2. 不妊治療クリニックからの紹介
- パートナーが通っている婦人科・不妊治療クリニックに「男性不妊の専門医を紹介してほしい」と相談
- 連携している泌尿器科がある場合は、情報共有がスムーズ
3. クリニックのウェブサイトで確認
- 「男性不妊外来」「男性不妊専門」の表記がある
- 精索静脈瘤手術やTESE/micro-TESEの実績が記載されている
- 生殖医療専門医の資格を持つ医師がいる
チェックポイント
設備・検査体制
- 精液検査を院内で実施できるか(外注の場合、結果に時間がかかる)
- 精巣の超音波検査が可能か
- ホルモン検査(FSH、LH、テストステロン等)を一通り実施できるか
手術対応
- 精索静脈瘤の顕微鏡下手術が可能か
- TESE / micro-TESEの実績があるか
- 手術件数を公開しているか
連携体制
- パートナーが通っている婦人科との情報共有が可能か
- 精子凍結の体制があるか(TESEで回収した精子の保存)
- 心理カウンセリングや遺伝カウンセリングの提供・紹介があるか
泌尿器科 vs 婦人科:男性はどちらを受診すべき?
- まず精液検査:婦人科でも泌尿器科でも可。パートナーの通うクリニックで一緒に受けるのが最も手軽
- 精液検査で異常あり:泌尿器科(男性不妊専門)を受診。原因の精密検査と治療方針の検討
- 精液検査が正常:基本的には追加の男性側検査は不要だが、不妊期間が長い場合はDNA断片化検査等を検討することもある
受診のハードルを下げるために
男性が泌尿器科を受診すること自体に抵抗を感じる方もいます。
- 「男性不妊」を掲げていなくても:一般泌尿器科でも精液検査は可能。まずは検査だけでも始めてみる
- オンライン診療:初回カウンセリングをオンラインで受けられるクリニックも増えている
- 土日・夜間診療:仕事を休まず受診できるクリニックを選ぶと、通院のハードルが下がる
- 二人で一緒に:パートナーと同じ日に、それぞれのクリニックで検査を受ける段取りを組むと、「自分だけが受ける」感が薄まる
パートナーの方へ
男性不妊専門クリニックの受診を提案する際、以下の点に配慮してみてください。
- 「私たち二人でできることを全部やろう」と伝え、候補のクリニックを一緒にリサーチする
- クリニックの候補を一緒にリサーチする
- 予約や問い合わせを代わりにやってあげる(男性は問い合わせ自体がハードルになることがある)
- 受診後は「行ってくれてありがとう」と伝える
この記事のポイント
- 精液検査に異常があったら、男性不妊専門の泌尿器科を受診
- 学会認定の生殖医療専門医がいる施設を選ぶと安心
- 手術実績、連携体制、カウンセリングの有無をチェック
- オンライン診療や土日診療で受診ハードルを下げる工夫を
クリニックの選び方の全体像はクリニック選びの記事を、男性不妊の基礎知識は男性不妊の記事をご参照ください。
出典
- 日本泌尿器科学会「男性不妊症診療ガイドライン」
- 日本生殖医学会「生殖医療専門医認定施設一覧」
